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GDF工法
2022-01-25
まだまだ寒い日が続きますが、皆様くれぐれも体調にはお気をつけ下さい。
さて、弊社では住宅の耐震診断から耐震改修設計・工事まで一貫して行っております。
耐震改修といっても、様々な工法がありますが、一般的な木造住宅では、建物自体の構造部分(壁や柱、梁等)を強くして、地震の揺れに耐えるように設計された「耐震構造」という考えに基づき、耐力壁という水平方向からの地震力に耐える為の役割を担う壁をバランスよく配置していく方法を良く用いています。
一方、「制振構造」とは建物の構造体に取り付けた振動軽減装置(ダンパー等)を組み込む事で、地震エネルギーを吸収して、建物に粘りをもたせて振動を抑え、建物の揺れを小さくする構造です。
今回は、昨年の耐震改修工事でお客様の要望もあり採用させて頂いた制振リフォームにも用いる事ができる制振壁の工法である、住宅構造研究所さんの「ガーディアン・フォース」をご紹介させて頂きます。
この工法はプレートと粘弾性体が一体となった制振ダンパーにより、地震エネルギーを熱に変えて吸収する仕組みとなっています。上の写真で、両側の構造用合板(28mm)の間に見える上下2箇所の黒いプレート状の制振パネルがそのダンパーとなります。この部分で揺れを吸収する仕組みです。
実際の取付については、予想では耐震壁の設置よりは手間がかかるイメージを持っていました。実際には、付属金物や数種類のビスを使い分けて手順通りに施工していく必要がありますが、施工マニュアルに沿って設置していけば、大工さんが何箇所か設置すると要領を得て、施工スピードも上がっていき、予想していたよりはスムーズに進める事ができました。
コスト面では、耐震壁の工法よりは割高となってしまいますが、バランス良く配置する事で建物自体の揺れを軽減する効果はメーカーさんが提供している実験映像の様子を見ても良く分かります。
施工後は壁を復旧するので、しっかりと施工した様子が全く分からなくなる点はやや残念ですが(耐震壁の場合も同じでではありますが・・・)、補助金を用いた耐震改修工事にも適用できる工法なので、耐震改修の新たな工法の選択肢として今後も活用できればと思います。
管理人T